『鉄釘』で固定している瓦屋根には何が起きる!?
鉄釘とは?
築30年以降の住まいでは瓦を固定する際に、
『鉄釘』を使用して瓦を固定していくことが主流でした。
鉄釘は錆びてしまうイメージがありますが
木材に打ち込んだ際は、経年劣化により
鉄釘の表面が錆びることで
抜けにくくなるといった利点などもあります。
近年では鉄釘は使用されなくなり、
亜鉛メッキ釘が使用されるようになりましたが
後に錆びを起こすことがわかり、
現在では瓦屋根標準設計・施工ガイドラインに基づいて
『ステンレス釘』が基本となっています。
鉄釘で固定すると、、、
瓦の割れに繋がる
割れの原因としては『鉄釘』にあります。
写真は鉄釘が経年劣化することにより
酸化を起こし錆びが生じています。
錆びによって膨張した鉄釘は
もともと瓦に空いてある釘穴よりも
大きくなってしまい、
耐えきれなくなった瓦にヒビが入り、
何らかの力が加わった時には、
パキッと割れてしまいます。
もちろん、この症状が一箇所で起きた時は
他のどの場所の瓦でも割れの症状が
起きてもおかしくない状況となります。
瓦自体は劣化していなくても
瓦を固定している釘部分が
劣化してしまうことで
耐震性・耐風性も下がり揺れや、
強い風が吹いた際には
飛散するリスクも伴います。
雨漏れに繋がる
瓦が割れてしまうと、
必ず割れの隙間から雨水が内部へ侵入してきます。
瓦の下には防水シートが引かれ
この防水シートが2次防水として
雨水が内部へ侵入することを防ぎます。
なので瓦が破れてからといっても
防水シートが機能していれば
すぐすぐの雨漏りにはつながりません。
ですがこの防水シートも
防水機能が低下してくると
雨水が浸透してしまい、
その下にある野地板を腐食させてしまいます。
素人の方は要注意!
昔の瓦屋根は
浅木という木材に並べて引っ掛け、
軒先部分や屋根の袖部分などを
固定しているケースが多いです。
現在と昔では瓦屋根の施工方法も
変化してきました。
詳しくは下記のブログで
解説しておりますのでご覧ください。
今回のように瓦の見えない部分でヒビなど
入っている箇所は踏んでしまうことで
力が加わりそのまま割れてしまい、
足を滑らせて転倒してしまなど
大事故に繋がりかねます。
勾配のキツくない屋根だから大丈夫!
うちは平家だから大丈夫!と
思って屋根に登ることはオススメしません。
見た目は綺麗な屋根材でも見えない箇所など
危険はたくさん潜んでいます。
屋根に特に傷みの症状が確認できない場合でも
築年数の経過しているお住まいは現状を把握する為
プロへ一度見てもらうことオススメします^ ^
特にお世話になっている業者が無い
業者探しをちょうどしている方がおられましたら、
お気軽にご連絡いただければと思います( ^ω^ )
↓実際に鉄釘が原因で割れている瓦を実況している動画となります。